自民党の「裏金」を巡って検察庁特捜部の調べ、衆議院選挙が終わっても依然として問題決着に至っていない。議員個人の政治資金パーティは、収支が政治資金収支報告書に正しく記載されていれば所得税は非課税となっている。パーティ券の場合は、20万円を超えて購入した個人や団体の名前と金額を政治資金収支報告書に記載が義務となっていて、虚偽記載や不記載は罰金、禁固刑が課せられ公民権停止措置等が行われる。
問題は今回の派閥のパーティである。派閥に所属する議員には約2万円のパーティ券を派閥から配られ、力の強い議員ほど販売力がありノルマを超えた金額は、キックバックされる。キックバック金額は当然自己の資金団体の収支報告書に記載しなければならないのであるが、「派閥からの指示」で不記載で良いとのことから「裏金化」してそのことが慣習化され、集金能力の高い「大物」議員が軒並み糾弾の対象となった。
派閥からの還流金は誰がどう見ても、収支報告書に記載すべきであり、派閥の不記載指示があったとすれば、それが間違っているのである。自民党は役職登用しないなどの議員個人の責任に転嫁せず、一刻も早く例えば国庫納入等の取り扱い方針を明確にし、同時に政治資金規正法改正に与野党協力して取り組むべきである。
24年11月13日 神津信一
24年10月4日日税連の「高等学校における有識者による税理士制度のPR」という新企画によって、山形県立米沢興譲館高校の3年生を対象に、税理士制度のPRを行いました。
同行の講師は、前政府税調会長、東京大学名誉教授中里実先生です。
・山形県立米沢興譲館高等学校の紹介
創立をいつに求めるかは難しいところですが、1697年元禄10年上杉綱憲が学問所を建てた時がスタートとされている、実に創立327年の名門高校です。上杉家の学問所から江戸・明治から近代まで、様々な要人を輩出してきた名門校です。少子化時代で全国の学校が定員割れの中で、一学年400名の在校生がいて、画期の溢れる高校です。
講義は3年生70名を対象として行われました。
最初に中里先生から、これから高校を卒業して大学に進学、社会人になるに皆さんが、どういう職業選択をするかについての、情報をお知らせすると、ご自分の高校時代のことも含めて、お話しされました。
次に神津が税理士は何名いるかの質問を生徒に行い、山形県で300人、東北地方で2,500人程度が活躍、全国で8万人が働いていること、皆忙しく、厚労省の令和2年度統計によると、平均年収958万円あり国民総平均の3倍以上の所得の高い職業であることを話すと、生徒の反応は高く、その後自分がなぜ税理士になったかを話しましたが、全員が眼を輝かせて聞いてくれました。質問を求めると多くの手が上がり、実りの多い55分でした。
日税連は大学寄附講座に力を入れて成果を上げてきましたが、税理士法改正により受験資格が原則的に撤廃されたことにより、高校生にシフトすることが重要であることを実感しました。
本講座開設にご協力いただいた、米沢法人会、東北税理士会、同山形県蓮の皆様に心から感謝を申し上げます。
(講義前)
(上杉神社で中里先生と)
(米沢法人会皆様懇親会)
(民法学始祖我妻榮先生記念館)
政治資金改正法も大詰めに来ました。その中で附帯決議に「政治資金の適正化・透
明化を図るため、適時に、正確な会計帳簿の作成や、複式簿記の導入などを含め、会
計の在り方について検討を行うこと。」という条項が挿入されました。(アンダーライン筆者)
検討ですからいまだ端緒にも入っていない段階ですが、早期に検討して法令化すべ
く運動しなければなりません。現在の政治資金会計は収入と支出のみを記載する方式
(単式簿記)ですが、複式簿記にすれば資産負債の残高と連動し「裏金」の出番が無く
なります。難しいとの懸念もあるようですが、パソコンソフトが行いますので取り扱
いも簡単です。
税理士会では、複式簿記を国や地方の会計(公会計)全てに取り入れるべしと運動
していまが、なかなか進みません。政治資金の複式簿記化が進めば、適正化・透明化
が公会計にも進展することが具体化するでしょう。簡単で明瞭である本附帯決議の検
討に早期に着手することを望みます。
モア・グリーン税理士の森基金にご賛同を
ー植樹活動を通じた地球温暖化防止に力をお貸しくださいー
今日の人類グローバルな大きな目標の一つに、地球の温暖化に対する取り組みがあります。
2015年には「21世紀後半には温室効果ガス排出量と、森林などによる吸収量のバランスを取ること」でパリ協定が締結されました。我が国でも2050年までに温室効果ガスを実質ゼロにする、カーボンニュートラル宣言がなされました。
パリ協定の実に20年前に、東京税理士会は「ゴビ砂漠にポプラを植樹することにより地球の砂漠化を食い止める」との壮大な目標のを掲げたところ、見事に数年後には砂漠が森になり、リスやタヌキが住み羊などの畜産業、とうもろこしなどの農業が戻って来たのです。地球の砂漠化防止、現地の方々の生活圏確保のみならず、我が国への黄砂の飛来減少にも貢献しております。
今ではゴビ砂漠植樹事業は、東日本大震災被災地に植樹する事業にシフトされ、宮城県女川町、福島県相馬へ植樹事業を行っております。また、2014年には東京都青梅市の梅林がウイルス汚染により全伐採されたことを受け、復活事業の一助にとの運動を行なっております。
ささやかな事業でも継続すれば力となります。地球の温暖化防止に貴方の力をお貸しください。
この度前理事長の石田道野氏が5期10年ご尽力された後を私が引き受けることとなりました。
年会費も一口2,000円と入りやすい会費設定し、ご賛同いただければ誰でも参加できます。
植樹活動への温かいご支
援をお願いいたします。
2024年6月 理事長 神津信一
略年表
1994年 モア・グリーン・ゴビ活動スタート
1996年から2011年まで 14次の植樹団派遣 中国内モンゴル自治区ダラトキ地区
2000年 モア・グリーン・ゴビ税理士の森基金設立
2003年 特定非営利活動法人モア・グリーン・ゴビ税理士の森基金
(理事長波多野重雄氏)認可
2012年 東日本大震災被災地支援、植樹事業に取り組む
2014年 理事長石田道野氏就任
2016年 特定非営利活動法人モア・グリーン税理士の森基金に名称変更
2018年 青梅市に寄付金、梅植樹開始
2024年 神津信一理事長就任
(政治家の収支報告は複式簿記のよるべきである。安部派、二階派だけでなく全政治家の問題であり、秘書の問題ではない。)
岸田首相が岸田派の解散を宣言した。それにも関わらず内閣支持率は上がるどころか下落した。
問題は派閥にあるので無く、「政治と金」にある。昨年10月から消費税のインボイス制度が導入されて、国民には正確な請求書、領収書の発行が義務化された。税の申告を正確に、かつ原則的には消費税を納税していない者からの仕入税額控除はできない制度で、想像していた以上のスムーズな導入が行われた。しかしその実務対応は従前と比べて、相当大変な事務負担の多い制度である。
その法案を作った国会議員は国民の範たるべきところ、相変わらずお金にいい加減である。
派閥から上納金に対するキックバックがあれば、額の多少に関わらず自らの収支報告書に記載するのは当然の事、派閥からの指示が誤った方向で出されたなんて事は理由にならないのであり、課税処分は当然である。
政治家個人個人で相違があると思う。いわゆる「裏金」と言われているものと異なり単に収支報告書未記載であろう。しかし、政治家が企業個人から集金しておいて未記載は裏金と同罪である。
派閥解散は英断であると考えるが、問題は派閥にあるのでなく、「政治と金」にある。派閥の集まりが今日の問題を起こしたわけではなく、金銭の受授について政治資金報告書に記載がなかったことが問題である。
政治家個人の報告書や、派閥や党の報告書も、複式簿記で作成した決算報告書として、貸借対照表を含めて公表すべきである。
登録政治資金監査人の報告書も単式簿記である。それも支出と領収書の突合による報告書であり、一定の効果はあるものの、今日検察事案となった問題には解決手段とはなり得ない。
国会でも現在、政治資金法改正の審議中であるが、喉元過ぎればなんとやらとならないよう、徹底議論して中途半端な改正にせず、「複式簿記による政治と金」の公表を要望したい。
2024年4月25日
日本税理士会連合会名誉会長
神津信一
●●●本社改装工事に伴う休業のお知らせ●●●
誠に勝手ながら、本社(愛住町1番地)内装工事の為、
令和4年8月11日(木曜)~8月16日(火曜)
の間、本社は一時休業とさせて頂きます。
なお、新宿事務所は通常通り営業しております。
お客様には大変ご不便をお掛け致しますが、ご了承下さいますようお願い申し上げます。
改装後も引き続きご愛顧の程宜しくお願い致します。
全税共文化財団30回「人と地域の文化賞」受賞者
手拭い芸術家 14世細辻伊兵衛さん
22年7月29日 ジ・オークラにて開催
都倉俊一氏 全税共文化財団 顕彰式ご来賓
財界(母の教え) (▶pdfデータ 容量4M)
▶受験資格要件緩和PDF(PDF容量 287KB)
クリックするとページが展開されます(pdfデータ容量)
▶ 令和3年度税制改正大綱(935kb)
▶ 令和3年度税制改正 付録(629kg)
▶ 令和3年度税制改正参考資料(財務省出典)(14,503kb)